【第158話】忙しいのに儲からない、それは○○○がないからでは?
「××の事業をやろうと思うんだけど、ちょっと話を聞いてもらえない?」といったお話をいただきます。
仕事に良いも悪いもありませんから、どんな事業であっても頑張って成功させていただきたいと常々願っています。そう願って、商売繁盛の神田明神に足を運んでいます。
ですから、何か今の時点でお役に立てることがあれば…との思いから、なるべくお話をお伺いするようにしています。
こういったご相談を少し聞き進めれば、その経営者の方が見ている景色が大方分かってきます。
低収益に甘んじている社長の場合、「じゃあどうすればいいの?」と言わんがごとく答えそのものを求められたり、「一緒にやらない?」と弊社のリソースを頼ったりする傾向があります。
この場合、何を相談したいのかといえば「やり方」。少し言い方を変えれば「いかに楽に上手くやるか」について教えて欲しい、あわよくばやって欲しいということなのです。
一方、高収益な社長のご相談は一味違います。「どう思う?」というご相談は、実にシンプルですがとても深いものです。
これから10年の強みの高め方、事業ドメインの拡げ方、企業文化の育て方、絶対に譲れないこと…、こういったことに対するズレをチェックしています。つまり「今すぐに変える必要がない」ことを確認されているのです。
前者と後者、ご相談の視点が異なることはお分かりいただけるものと思いますが、それを生んでしまう最も根本的な違いがあることにお気づきでしょうか?
それは、目指す“未来像”に対する願望の強さです。
将来、会社をこうしたい、絶対に成し遂げてみせる…ことに対する願望の強さがまずあって、それを実現していくために今日取り組むべきことが決まっていきます。
望む未来は、望むことから始めなければなりませんが、望んだだけで実現されるものではありません。どんな“未来像”を描いているかで、今日やるべきことは大いに違います。
低収益に甘んじている社長は、何か良い方法をやりさえすれば、経営が何とかなると考えています。
そういった考え方で事業を計画すると、計画は方向性を持たない総花的なものになってしまいます。そして中身はといえばやれることをかき集めた、単なるToDoリストができ上がります。“未来像”がないのですから、やることを書いただけのアクションプランにしかならないのは当然のことです。
一方、高収益を実現していく社長は何を考えているのかといえば、望む未来を手繰り寄せるために、今日動いているということです。
新事業、新製品、新顧客開拓…、物事を始める際には「やると決める」ことが大切です。この際に決めるのは、今日明日やるべきアクションプランではないということです。大切なのは目指す“未来像”をしっかりと描くことです。
目指すところをハッキリさせないで走りだせば、今日の売上は立つかもしれませんが、時間とともに成功が積みあがっていくということはありません。
忙しいのに儲からない…ならば、社長としてまず“未来像”を考える時間を作ってみてはいかがでしょうか。
そしてしっかり考えた“未来像”を従業員に伝えたならば、昨日までとは違う空気感の中で、積みあがるタイプの結果を手に入れることができるでしょう。
御社に“未来像”はありますか?
目指す“未来像”を従業員に伝えられていますか?