コ ラ ム
弊社代表の宮口による経営者応援コラム『蒼天記』です。
『蒼天記』は、日頃のコンサルティングの現場で気になるテーマについて、経営者の方々のお役に立てばとの視点から書き下ろすよう心がけております。
皆様の経営の成長拡大、一層の飛躍に向けたヒント、気づきになりますと幸いです。ぜひご一読ください。
(毎週水曜日更新)
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Yell for President
弊社代表・宮口による「今週の提言」、
強く、永く…本物の成長発展を目指す経営者のための専門コラム。
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「最近の若い経営者のプレゼン…っていうの、あのキラキラしたやつ、全然ピントこないんだけど、今はそういうモンなの?」と社長。
親しくさせていただき、二人で一杯…といった場面になると、こうした個人的なお考えやご意見、価値観といったことをお聞かせいただけることも多くなります。
「プレゼンにはいくつかの型があり、それは資金調達型のプレゼンではないでしょうか。まずは、どんな世界や未来を創ろうとしているのかといった主義信条から始まって、商品サービスがもたらす幸福な未来が説明され、最後にちょっとだけ商品サービスの説明…みたいな流れじゃなかったですか?」
社長は、ゲラゲラと笑いながら「それそれ…」とご納得の様子です。
こうしたプレゼンというのは、出資、いわゆるリスクマネーを集うような場面で用いられるものです。ですから、理念への賛同を求め、取組み意義を語り、将来性・成長性を魅せて出資金を集めようとしたり、あるいは、株価をつり上げようとするプレゼンだということです。
当然のことながら、賢い経営者は、普段、そうした思想的なことや信条を易々と口にすることはありません。それは、大抵の大人が政治や宗教の話を表の場でしないのも同様です。
なぜならば、どんなに素晴らしい思想信条であっても、それだけで全ての問題が解決できるほど世の中は単純じゃないことを知っているからです。
「社長のよく知るプレゼンというのは、お客様への訪問営業でのプレゼンではありませんか? まずはお客様の抱えてる問題点を確認し、自社の商品サービスがその問題解決につながることを説明、そして最後、謙虚に控えめに私たちはこの道一筋…と。」
こうした営業プレゼンというのは、お客様からこの会社、この商品で本当に良いのか…と品定め、ある意味で、査定を受けているような状況だということです。
こうした場面で、我々の想いは…などと場違いなことを口にすれば、それは商品サービスの未熟さをこうした想いに免じて許してくれ…と言っているに等しいことです。
では、こうした営業プレゼンの場で、自社の主義信条、価値観といったことを説明していないかといえばそうではありません。
それはどのように説明しているかといえば、商品サービスを通じて行っています。
これを逆から言えば、「主義信条、価値観は商品サービスに込められている」というレベルにまで仕上げられているということです。
お客様は、商品サービスを見れば判る…のです。いくら口で何と言おうとも、それが商品サービスにまで仕上がっていなかったならば、未完成品と感じることもできます。
そのような品定めを受けている場面にあって、これは世界を変える商品です…などと言おうものなら、自らハードルを上げているようなものです。
微力ながら御社に貢献できるものと確信しております…、が正解です。
賢い経営者は知っています。それは「我々は、お客様への貢献を通じてしか世の中を変えることはできない」ということを。
こうした若くて元気、ラブ&ピースを掲げながら世界をぶっ壊す…と矛盾したことを言っている経営者も、いずれ現実に直面する時が来ます。
ここでいう現実とは「お客様」です。経営とはお客様活動であり、お客様に貢献することでこちらも活かされるものです。
お客様の悪口を言っていませんか? 世の中がおかしいと文句を言っていませんか?
今この世の中の均衡を変えようとするのであれば、お客様を通じて世の中に変化をもたすしか道はありません。
そのためには、そうした未来、価値観を商品サービスとして実現するところまで考え抜く自らの創意工夫、開発努力が大切です。
その主義信条、価値観は商品サービスで表現できていますか?
世の中を変えようと願うならば、まずは自らにその起点を求めていますか?