【第66話】経営の成長発展に“情報発信”が必要な本当の理由

必要な“情報発信”はやっていますか?とお尋ねすれば、十中八九「やっている」とのお答えが返ってくるでしょう。

 

ですが、“情報発信”はなぜ必要なのでしょうか?とお聞きすれば、その答えをはっきりとお答えになる経営者殿は少ないように思います。

 

なぜ、あらためて今、“情報発信”が大切と申し上げているかというと、それは“情報発信”が上手くないと売れないからです。

 

情報発信には二つの種類があります。法令等で定められたものと任意のものです。

 

法令等で定められた情報発信とは、限りなく情報開示であり報告に近いものです。ですから、この場合、その“情報発信”の内容は正確で「論理的」であることが求められます。

 

一方、ここでお伝えしたい“情報発信”とは任意のもの。やる事を誰かに強制されていない“情報発信”です。

 

こういった任意の“情報発信”の多くは、広い意味で全て「広告」です。最終的には売ることを目的としています。

 

ですが“情報発信”しただけではなぜ売れないか。その訳を知っておくことが大切です。

 

モノが足りない時代、売るためには商品・サービスや自社名(コーポレートブランド)を知ってもらう事が“情報発信”の目的でした。

 

足りないのですから、まず需要はあります。後は知ってもらえさせすれば、その商品・サービスを選んでもらえる可能性は高まりました。

 

ですが、今、モノは基本的に足りています。需要そのものを生みだすことにまで意識を持っていかなければなりません。買う理由そのものが必要なのです。商品説明だけでは不十分です。

 

情報戦争の時代と言われています。情報は溢れまくっていますが、そんな中にあっても“情報発信”し続けなければなりません。

 

なぜなら、お客様の脳ミソの中で既に市場競争が繰り広げられているからです。情報戦とはいわばお客様の脳ミソ内競争なのです。

 

何も発信しなければ発信する企業に侵食されていきます。説明が下手な企業は上手い企業に押し出されていきます。つまり、お客様の脳ミソの中から消えていくのです。

 

“情報発信”は今や知ってもらうためだけの方法ではありません。自社の事業領域について縄張りを主張するための主たる方法なのです。

 

この点に意識が及べば“情報発信”をどのように行っていくべきかは自ずと見えてきます。脳ミソ内のシェアを競っているのですから、前述の様な「論理的」な説明が求められているのではないということです。

 

今、「記憶に残る説明」が必要です。

 

“情報発信”というと何やら当たり前のように聞こえますが、その役割は一昔前と比べて全く違っているということについて認識しておくことが肝要です。

 

お客様の脳ミソの中で、需要を創造すると同時に受注競争が繰り広げられているということを忘れてはなりません。

 

御社の“情報発信”は記憶に残る工夫がなされていますか?

御社独自の「買う理由」を説明できていますか?

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