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弊社代表の宮口による経営者応援コラム『蒼天記』です。

『蒼天記』は、日頃のコンサルティングの現場で気になるテーマについて、経営者の方々のお役に立てばとの視点から書き下ろすよう心がけております。

皆様の経営の成長拡大、一層の飛躍に向けたヒント、気づきになりますと幸いです。ぜひご一読ください。

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【第545話】キュリアスマインドが経営計画の可能性を拡げる

「これまでの〇〇を全部止めて、△△分野に変えていくことにしたんです」と社長。提携先との調整で何ともお忙しいとのこと。

 

これまでに培ってきた強みを活かしたとても良い変革筋、思い切ったさすがのご判断に頭が下がります。

 

経営において計画には色々とありますが、こと計画に“戦略”という色合いが強い場合、そのキーワードは「長期的視点」です。

 

どんな経営でも、概ね10年から20年の視点で事業モデルを更新していくことが必要です。こうした長期的な視点での打ち手の展開、一手一手が布石となるような道筋を持っていることが戦略的と呼ばれることです。

 

それは、市場側も変わりますし、こちら側も変わっていくからです。

 

とても立派なお話ではあるのですが、なんとも心に響かない…という経営計画をお聞きすることがあります。こうした面白くない計画には共通するところがあります。

 

それは、経営環境分析が中心、特に外部環境分析がトクトクと説明され、こうした環境変化に対応していかなければ我々は生き残れない…といった文脈だという点です。

 

なぜ面白くないかといえば、それは全くもって受動的だからに他なりません。確かに世の変化に適応していかなければなりませんが、適応だけが自社の存在意義だとすれば、それは他社さんでも良くないですか…ということです。

 

世の中が変化するからこそ、そこに次の事業機会が生まれ、その事業機会にどのようにアプローチするか…、そこには御社らしい自主性、創意工夫が欠かせないことのはずです。

 

とかく、意識は市場側の変化に向きがちですが、むしろこちら側の変化の方が大切だと常々お伝えしています。

 

無論、大企業であれば、数兆円というビジネス展開を考えている訳ですから、いわゆるメガトレンドと呼ばれるような経済潮流、技術革新を意識せずに計画を立てることはできません。

 

しかし、中小企業の経営計画、次の10億円を考える際、市場分析はほとんど不要です。

 

そうお伝えしている理由は、とてもシンプルです。それは、この計画の成就は市場変化なんかよりもむしろこちら側の本気度に懸かっているからです。

 

だからこそ、市場分析で伸びている分野があり、これは売上になる…と考え、こうした顕在化した市場に引きずり込まれてしまったならば、そこはレッドオーシャン、売上にはなるものの収益性は厳しく、地獄のような価格競争が待っているだけであることは容易に想像できることです。

 

とある若い後継者、お父上が急逝し、心の準備の整わないまま社長となりました。

 

社長として…、一所懸命に勉強され焦りもあり、周りから聞くままに、社会課題の解決…といったことで、サービスが行き届かないであろう方々に値引してサービスを提供していました。

 

お伺いしますが、高い、カネ取るのか…と言われませんか?と聞けば、そのとおりだとのこと。本当にあなたのやりたいことはコレですか?と尋ねれば、下を向かれて悔しそうに…。

 

そうではない道をご提示したところ、「こっちです」とのことで、新たなサービスメニューを考え、今はとても繁盛されています。

 

惑わされてはいけません。進むべき道はもう社長の頭の中にあるのです。

 

それは、好奇心です。キュリアスマインド…、そこを深く堀るから自ずとその周りが拡がっていくことにつながります。

 

市場分析がこうだから…に逃げず、ご自身の好奇心を探求することこそ、その先の可能性を拡げる優れた経営計画です。

 

市場分析を前提にしてしまっていませんか?

人それぞれ…を信じて進んでみませんか?

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