【第451話】経営を伸ばす経営者の勉強法

「こう見えて色々と勉強してるんですよ」と豪傑社長。新工場の特徴とそこで作り始めた新商品の戦略展開をお聞かせいただきました。

 

さらに、現在、準備を進められている次の工場建設とそこで生産する新商品についてもお聞かせいただきました。それはもう実現したかのようにカラフル…。益々のご発展を願わずにはいられません。

 

経営者の仕事は「考えること」と言われます。そのために経営者は本当に良く勉強します。

 

ただし、経営を伸ばしている経営者と、経営が冴えない経営者の勉強法には、決定的に違うことがあります。

 

面白いのは、この勉強法の違いが、間違いなく経営成績の違いとなって、顕著に、確実に現れる…ということです。

 

なぜ、そうした勉強努力も虚しく、沈んでいく経営があるのでしょうか。まずはこちら、努力が報われない勉強法からお伝えしていきましょう。

 

努力が報われない勉強法、それはズバリ「答え探し」です。

 

勉強といっても、どんなビジネスが儲かっているかといった儲け話、儲かっている経営者とのコネクション、簡単に便乗できて儲かりそうなビジネス、申請が簡単で採択率の高い補助金…こういったことを探そうとされます。

 

こうした「答え探し」を勉強と呼び、セミナー、勉強会、イベントなどに参加されます。これらは一見、経営の勉強のようであって、実のところそうではありません。

 

経営に関する単なるネタ探し、利ざや探し、仕事探し…程度だということです。

 

実際、弊社は支援機関や金融機関などからの要請で、大変な状況のカイシャをお手伝いすることもあります。こうした際、間違いないのがコレ。経営者が答え探しの勉強法に陥っているということです。

 

ある意味、これは「世の中で良いと言われていることは勉強して片っ端からやっている。よって、経営が浮かないのはオレのせいではない」…と言いたいのかもしれません。

 

お気持ちは分かりますが、経営者は結果責任。頑張って勉強はしているのですが…では済みません。経営者が負う責任について、故一倉定氏はこう言っています。「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任だ」と。

 

翻って、経営を伸ばしている経営者の勉強法には、絶対的に共通する点があります。

 

それは、「思考法」を勉強しようとされているということです。これは、考え方、哲学…といったことであり、いわばむしろ「問探し」といえることです。

 

どんな会社を創りたいのか、どんな成長発展を歩みたいのか、どんな人間になりたいのか…、こうした問いを自問自答するために、先人たちの思考法、賢人の知恵、尊敬する経営者の哲学…といったことを体得しようと勉強されているのです。

 

なぜ思考法を学ぼうとしているかといえば、その答えはシンプルです。ご自身で考えようとしているからです。

 

その思考をトレースできさえすれば、自分も目指す成功を再現できるはずだ…と。

 

過去に景気の荒波にもまれ大変なご苦労を重ね、今一度、ご自身の道、独自路線の経営を歩もうとされている某社長はこうおっしゃいます。「〇億の売上を作るだけならそう難しくはない、でもそれだけじゃダメなんだ…」と。

 

そういう意味で、経営者の仕事は「考えること」というのは、答えなどない…という事実にどう取り組み続けるかという意識の問題といえるでしょう。

 

名経営者はいずれの時代も解答者ではなく出題者です。答えにではなく、ご自身で考え抜いた出題にこそ個性が宿ります。

 

出題者になるための勉強…が大切です。

 

いつまでも解答者ですか?

ご自身で考えて出題したビジネスに答えていきませんか?

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