【第378話】ネット販売、繁盛の掟

「K社長、最近、ぶっ飛んでるね?」と、とある経営者の集まりにて。「実は、宮口先生のご指導で…」とK社長。

 

実は、K社長、次々と面白い打ち手を繰り出し、コロナ禍にあって、単月業績で以前の+60%を打ち出すなど、経営に勢いがあります。

 

このように、自社独自の成功パターン、展開の仕方が具体的に見えてくると、目の前の雲が晴れたように手詰まり感が消えていきます。

 

これが、弊社が目指す「経営者の心に蒼空(アジュアスカイ)を。」という社名の由来でもあり、こうした心境のご連絡は嬉しい限りです。

 

では、こうした企業は何をして繁盛しているのでしょうか…。今回は、商品力は前提として、その売り方、特にこれからの時代により一層大切になってくる“ネット販売”に焦点を絞ってお伝えします。

 

まず大抵の場合、製造業などモノづくり企業における「××の製造・販売」という場合の“販売”は、本当の意味で販売になっていません。

 

例えば、営業や販売といえども、大口客先様への御用聞き、決まった企業からの受注窓口、販売代理店への商品説明…といったことです。

 

こうした“待ち”の受注体制を構築するのも確かに大変なことです。これまでの実績、信頼、関係といったことですから、「仕事が来る」というタイプの販売スタイルも否定はしません。

 

ただし、こうした販売体制には前提があるということです。

 

それは、「すでに市場が在る」ということです。すでに自社以外の誰かが創った需要があって、そこにハマるという構図で販売が成り立っています。

 

こうした販売意識のまま、業績を伸ばそうと、今と同じ感覚でネット販売を始めて、果たして売れるでしょうか…ということです。

 

まずお伝えしておきたいのは、立上げ検討の始めからネット販売を目論んで企画した新商品、新事業は、概ね成功しています。ここに、ネット販売、繁盛のヒントがあります。

 

少し考えれば分かることですが、自分たちで売るということは、自分たちで需要自体を創っていかなければならないということです。

 

例え、同じような商品サービスの販売であっても、従前のようなハマり仕事、既にある需要に応える「請負型」のビジネスと、これからやるべきビジネスの型が違うのです。

 

その型が「提案型」です。つまり、自社の新商品サービスを造ることに加えて、その新商品サービスが、お客様にとって新たに買うだけの理由をこちら側で準備してご提案差し上げなければならないということです。

 

ご提案とは、商品サービスを提案するのではなくて、商品サービスを購入することでお客様が手に入れられる状況、価値便益をお伝えすることです。

 

このことに気付かず、自社の商品サービスをネット販売しようとすると、こんな商品サービス在ります…を説明するにすぎないカタログ的なWebサイトが仕上がります。

 

一方、提案型を目指したならば、商品サービスの新たな用途、使い方、購入後…といったことをご説明して、新たな需要を掘り起こそうとします。

 

この意識の差、既に在る需要に応えて商品サービスを造ろうとするのか、商品サービスをお客様のご提案にまで仕上げて新たな需要を掘り起こそうとするのか。このビジネス範囲の意識が商売の繁盛を分かちます。

 

こうしたことが分かったならば、ビジネスの本丸であるご提案をWebサイトの製作会社、広告代理店、コピーライター、デザイナー…といった外注で作れるでしょうか。それはムリというものです。

 

商品サービスのみならず、それを“ご提案”に仕上げるもう一段の準備努力が大切です。この提案化ができることで、同じ商品サービスであっても打ち手は無限な“ご提案”で商売繁盛の神様を呼び込むことができるのです。

 

商品サービスは提案化されていますか?

自分たちで需要自体を創って繁盛を目指しませんか?

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