【第136話】商売を永く続けるための基本原理

テレビ、雑誌、ネット…巷には「ヒット商品」があふれています。一方で「ヒットしなかった商品」にはほとんど触れられません。

 

消費者として、売れてない商品のことを知らされても――、ですよね。

 

「ヒットしなかった商品」は経営者や企画・開発者にとって大変欲しい情報であったとしても、巷で売れる情報ではないでしょう。

 

とはいえ、事業とは永く続けていくことを前提としているという視点から考えれば、仮にヒット商品、バカ当たり……とまで呼べなくても、人知れず販売を伸ばし、しっかりと採算に乗せていくことが大切です。

 

残念ながら多くの事業や商品がこの世から消えていきます。この「消えていきます」という一言のその実がどれほどのことかについて、数々の栄枯盛衰を見てきた百戦錬磨の経営者の方々に申し上げるまでもないでしょう。

 

一時期、繁栄していたが、じわじわと輝きを失っていき、構造変化に対応できなかったことで衰退に歯止めがかからず残念ながら――。大抵の場合、こういった文脈で経営がしぼんでいきます。

 

ところが、昨今度々お聞きするのは、新事業を開始して1年経たずに終了…、といった極めて短命な終わり方です。最初から浮かないのです。

 

元々が「一か八か」のハイリスク・ハイリターン事業なら、そういった終わりを迎えることも想定の範囲内といえますが、じっくり永く育てていくような事業であっても、「あっ」という間に立ち行かなくなってしまいます。

 

このように、ビジネスを短命で終わらせてしまう経営者には、共通する点があります。みなさまも何となくお気付きではないでしょうか。

 

そうです。それは「その事業や商品を金稼ぎの“手段”と見ている」という点です。“手段”ですから事業内容や商品は、売れれば何でも良いのです。

 

こういった商売が世に受け入れられないのは当然のことといえます。お客様からも、腰かけ感が透けて見えてしまいます。

 

その商売に対する思い入れがないのですから、事業が終わりを迎えるのも至極当然の結果なのです。

 

こういった経営者がいらっしゃる一方、確固たる思い入れを持って経営にあたられている方は、やはり強いです。

 

経営ですから、長い目でみればいずれどうなるかは分からないにしても、一生の仕事と覚悟して取り組んでおられる経営からは、そのことが匂い立つから不思議です。そしてその匂いが、その良さを分かってくださるお客様を呼びよせます。

 

こういった感じで事業を永く強く育てていく経営者にも共通点があります。

 

それは「その世界で“本物”であろうとしている」という点です。これは、商売を永く続けるための基本原理だと考えています。

 

例えビジネスが小さかったとしても、“本物”であろうとする気持ちに変わりはありません。

 

こういった“本物”であろうとする経営者だからこそ、事業を成長させるための“手段”を上手く使いこなすことができるのです。例え“手段”が奇抜であったとしても、芯が“本物”であれば、それはしっかりと商売になるのです。

 

しかしながら、事業を短命に終わらしてしまう経営者の場合、表に見える“手段”のところだけを真似するので、いつまで経っても事業が育たないのです。基本原理から外れているのですから当然の結果といえます。

 

こういった場合は一旦立ち戻って、“本物”であろうとする心持ちから創り込んでいく必要があります。

 

今日も“本物”であろうとし続けていますか?

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